02 プロジェクトを成功に導く、
最強のチーム作りに向けて
営業第二部

営業第二部

中村 民佳

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その案件は、すでに大手物流会社との契約が決まりかけていた。
ケイラインロジスティックスへの見積り依頼は、価格正当性確認のためだったという。だが、最終的に受注を勝ち取ったのは、他でもなくケイラインロジスティックスであった。その理由を探ってみると、同社ならではの強みが浮き彫りになってきた。

クライアントは、フランス大手石油会社を親会社に持ち米国第二の出荷量を誇る太陽光パネルメーカーの日本法人である。最初のプレゼンテーションは2015年5月。その後、毎月メールと電話で指定輸出業者の条件等を頻繁に問い合わせるも進展は見られず、同社の計画する日本各地のメガソーラープロジェクトにおいて、指定輸送業者の入札参加資格を得るまでに約半年を要することになった。

同プロジェクトのチームリーダーであり、営業部のマネージャーでもある中村は語る。「結果的には、18か月で4つのプロジェクト(計110MW強)を立て続けに受注するに至りましたが、実は太陽光パネルの取り扱いは、当社にとって全くの新規参入。当事業への強い参画意志と熱意が伝わったことが大きかったと思います。そして何よりの決め手となったのは、価格およびサービス内容が、彼らの想像以上に魅力的であったこと。大手会社にも負けない組織力、不測の事態に対する危機管理・対応力ではないでしょうか。

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新規参入ということもあり、苦労や気遣いは並大抵のものではなかったようだ。 「発電所レベルの電力を生産するメガソーラー事業は、莫大な土地を利用するため、安価な山奥の遊休地が多くなります。当然、豪雪地帯への輸送も加わり、冬場は工事も中断します。その結果、大量の太陽光パネルを一時保管できる巨大倉庫が必要になる。そこが一番の難題でしたね。」(中村)

想定外のアクシデントにも見舞われた。2つ目のプロジェクト途中で、アジア太平洋地区への供給拠点であった同社のフィリピン工場が閉鎖。急遽、メキシコ工場への一極集中となり、同工場がパニック状況に陥ったのである。一方でそれは、まさにケイラインロジスティックスの危機管理能力が試される時であった。結果、その際の対応が高く評価され、両社の信頼関係はさらに深まっていく。「外資系企業様との仕事において、事業自体の変更、仕様の変更、生産工場の変更、契約に基づいた物流仕様変更などは少なくありません。そこで学んだ経験が、当社ならではの臨機応変な対応力に繋がっているのだと思います。」

そうしたノウハウの裏付けがあるからこそ、中村の決断も早かった。メキシコの現地法人や協力会社ではなく、現場により近い米国サンディエゴの現地法人と連携を図り、詳細なモニタリングを行ったという。「何が最適か。受注の為なら物流ルート構築に必要な運送事業認可も取得しましたが、最終的には自分の勘で判断しますね(笑)」中村は、そうおどけて見せたが、もちろん、計算しつくされた采配であることは言うまでもない。

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中村には、一貫して崩すことのない姿勢がある。
「自社や自分より、むしろ実際の業務に携わる方々に達成感を味わってもらいたいですね。当社は、全国に自社展開するような大手物流会社ではなく、地域ごと、案件ごとに提携企業、いわゆるパートナーの協力を得ることでサービスの提供を行っています。従って、お客様のニーズに合った最適なサービスを提供するためには、パートナーの理解協力が不可欠であり、彼らに負荷が掛かりすぎるような計画は避けなければなりません。すべてはパートナーの皆様のサポートあってのプロジェクトですので、出来る限り現場に赴いて情報交換をし、仕事に対する熱意を伝えていくことが大切です。太陽光事業は、自分の仕事が形に残る。人々の暮らしを支えている。若い営業に担当してもらうのが一番だと思っています。社会に貢献しているという誇りと気概を持って、向き合って欲しいですね。」

パートナーとの真のWin-Winの関係構築。その重要性を誰よりも理解している中村の采配に今後も注目してみたい。

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