経営に資する
予算ツールの改変

経営企画部 経営企画課
2010年入社/文学部 日本史学科 卒
三浦 良恵 YOSHIE MIURA

PROFILE

祖父が自動車船やタンカー船の船員だったこと。父親が他国への出張が多い仕事だったこと。その二つの理由で「船でモノを運ぶ」「海外」が身近であったことから、国際物流業界に興味を持った。その中で、温かい雰囲気でしっかり話を聞いてもらえた面接が印象的だったKLLに対して、ここなら社会人のはじめの一歩を踏み出せると感じて入社を決めた。

現在の仕事内容

当社には世界22ヵ国に拠点があります。その各現地法人の管理をすることが、私の仕事の一つです。各現地法人から月ごとに上がってくる収支や営業報告を確認したり、現地の建物やリース契約などの管理を取りまとめるような仕事です。例えば「倉庫を拡張したい」と相談があれば、それに対して費用がいくら必要なのかを算出し、その現地法人の売上と照らし合わせながら予算を組むアドバイスを行うなど、経営に関わるサポートをするイメージですね。その他には、年に一度開催される各現地法人の株主総会のサポートもあり、様々な角度からKLLグループの全体像をつかんでいける業務内容です。

STORY 01

現地法人の予算入力の手間を省くために

入社してから関西支店の営業部に配属され、約10年の経験を経て現在は本社の経営企画部に配属となっています。それまでとはまったく違った畑であり、現地法人のことを経営視点でサポートする今の仕事に対して、始めは難しさを感じていました。そんな時に任されたのが「海外予算のフォーマット変更」でした。KLLグループでは、その国ごとに年間の予算を作っており、それを統一のフォーマットを使って管理していたのですが、二重で入力をしなければならない箇所があったり、少し手間がかかってしまうような作りになっていたんです。そのため、入力ミスなどが発生してしまうという課題がありました。
本来は入力された数字を見て次の計画を立てるためのものなのに、数字が正しいかどうかの確認に時間を取られてしまう。その現状を改善するためのプロジェクトです。しかし、予算に対する基礎知識がなかったため、「できるかなと…」思いながらのスタートとなりました。

STORY 02

個の視点から、全体の視点へ変わった

知識がない中でしたので、まずはどのような流れで予算をつくっているかを理解するところからはじめることにしました。もちろん営業に携わっていた頃は売上目標があったため数字に対する意識は持っていたのですが、それはあくまで個人的なもの。全体的なものではありません。それでも営業の時の経験が役に立ったのは、季節的な需要の増減は分かっていたという点です。例えば、中国の月ごとの予算を見てみると、ある時にぐっと減っているところがあったのですが、「国慶節だからだ」と分かりました。国慶節とは中国の建国記念日にあたる日で、その前後は1週間ほど中国の企業が休みになるのです。
ただ、驚いたのは減っている数字の桁。法人単位で見ると金額の増減幅はかなり大きく、自分個人の数字を見ていた時から比べると非常にインパクトを感じたことを覚えています。これだけの数字が減るのであれば、経営的に何か手を打たなければならないのでは?と経験がないながらも自然と考えさせられました。個から全体に視点が変われば、考えることがまったく変わってくる。そのようなことを実感できました。

STORY 03

経営に携わるという新しいやりがい

視点の違いを知り、全体の予算を把握することは、経営に関わる次の一手を決めるために非常に重要なものであると理解できたことが、このプロジェクトで得られた大きな収穫です。予算を基にして色々なことを考えることに時間をかけられなければ、KLLの成長が鈍化してしまう。確かにフォーマットの入力に手間取っている場合ではないと分かりました。そこから、既存のフォーマットの問題点を先輩と一緒に洗い出し、話し合いながら急ピッチで変更を進めていきました。そして、出来上がったものを各現地法人の方に使っていただき「入力が楽になった」と言ってもらえた時は、経営に資する業務に携われたと感じられ、今までになかった嬉しさがあったことを覚えています。
現地法人の管理に関わる今の仕事にとって欠かせないことを、異動してすぐに経験させてもらえたからこそ、今の業務にスムーズに馴染めることができたと考えています。このように10年目で部署が変わったとしても、順を追って仕事を任せてもらえる環境で、安心して新しいことに挑戦できるのがKLLの一つの魅力だと思いますね。

ある1日のスケジュール

9:30
出社。現地法人から来ているメールをチェック。
10:00
ヨーロッパ現地法人向けのメールや資料を作成する。
12:00
ランチ
13:00
東南アジアから来ている質問メールへの回答。
14:00
社内の経営会議に参加。
16:00
ヨーロッパ現地法人とのミーティング。
18:30
退社

今後の目標

経営企画部での仕事は、その場で何かをアウトプットして終わりではなく、すべてがKLLをより大きくすることにつながっていくものです。その役割に身が引き締まる思いで臨んでいます。また、営業やCS(カスタマーサービス)のようにスピードを求められる仕事とは逆で、時間をかけて検証することが多くあります。さらに今までに関わったことのない知識も必要です。そのため、現在は弁護士やコンサルタントなど社外の方にも積極的に話を聞いたり、自分でも資料を探したり、まずはベースとなる知識を身につけることを意識しています。この学びの姿勢を積み重ね、現地法人を的確にサポートできるようになっていきたいです。そして、その先で会社の成長に資する仕事を自分の手で進めてみたいと考えています。