CROSS TALK
未来座談会

これから先、
KLLの未来を築いていく人へ

国際物流を生業とするKLLには、どんな強みがあり、どんな想いを大切にしているのかを、経営陣3名が集まり、語り合いました。過去から受け継がれているもの、これから創っていくべきものを、この会話から感じていただければと思います。そして、KLLの未来を一緒に担っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

MEMBER

松岡 英人 取締役
1989年入社。フランス、シカゴ、ニューヨークなど、通算24年間の海外駐在経験を経て2020年に日本へ帰国。現在は、取締役として関東営業部門を管轄。
平岡 亜古 代表取締役社長
1983年川崎汽船株式会社に入社。ロサンゼルスやオランダのロッテルダムでの海外駐在経験を持つ。2017年に川崎汽船の担当役員を退任後、KLLへ移籍。2023年代表取締役社長に就任。
佐波 弘之 取締役
1990年入社。管理部門として、タイ、ニューヨークでの海外駐在経験を持つ。2015年から企画部長として日本へ帰任、2022年より取締役として経営企画部門と経理部門を管轄。

STORY 01

なくてはならない仕事として、世界に貢献する

平岡
私たちは、国際航空貨物、国際海上貨物を取り扱うプロ集団を目指していこうという会社です。自社で輸送手段を持たない、いわゆるノンアセット型のフォワーダー事業を行っており、あらゆる物流ツールを組み合わせて、輸出入サービスを展開しています。アセット型の大手物流企業に比べると規模は小さいですが、半導体や自動車関係などニッチなサービスを得意としていることが特徴の一つになりますね。
佐波
また、海外拠点が多いことも特徴ですよね。22ヵ国、約70拠点、従業員は国内外を併せて1,600名ほどで、100ヵ国以上の国々とお付き合いがある国際的な会社だという自負があります。また、現在は60名ほどが海外で駐在しており、その内の10名が女性です。
平岡
最近では、20代の海外駐在員も増えています。男女関係なく、本人の希望があれば、入社から4〜5年ほどで海外へ挑戦できる環境にしているところです。海外駐在に力を入れているのは「物流」という業界が日本国内よりも伸びているからですね。グローバルな視点で見てみると、物流は間違いなく成長産業ですから。
佐波
また、物流を支えるフォワーダーは、コロナ禍において「エッセンシャルワーカー」として、世の中になくてはならない仕事として注目されました。
松岡
「物流を止めない」ということが、社会的にどれだけ重要なことだったのか、私たち自身の役割や立ち位置を改めて認識する出来事だったと思います。コロナ禍でモノが動く時、例えば、A国からB国まで一般的なルートが使えない、ということがよくありました。そのような状況の中で、我々が過去から築いてきた経験や海外ネットワークが活かされ、世界に大きな貢献ができたと考えています。
佐波
コロナ禍は、私たち物流業者が社会に対して重要な役割を担っているのだと再認識させられるものでしたよね。物流を止めず各国の要望に応えていくためには、まだまだやらなければならないことがありますから、これから先も挑戦は必要不可欠だと感じています。

STORY 02

解決できる道を見つけ出すことを楽しむ

松岡
私たちの特徴として、もう一つ上げたいと思うのは「常にお客様思考」であることです。例えば、私がよく手掛けていた「演劇輸送」という舞台装置輸送を手掛けた時のことを少しお話しします。
佐波
「演劇輸送」はKLLが得意としているサービスですね。
松岡
はい。日本で行われている伝統的な公演を海外でやる場合に、舞台装置一式をそのまま輸送するというものです。舞台装置を丸ごと運ぶわけですから、一般的な貨物とはかなり勝手が違います。さらに、国によっては時間にルーズだったり、約束事が普通に守れなかったり、日本人の感覚からすると、理解しにくい状況になることもあります。そうした中でも、何とか歯を食いしばってやりくりをしていく。そこにはお客様の「公演を成功させたい」という気持ちを、プロとして何としても叶えたい、という想いが常にありました。
佐波
ギブアップすることはいつでもできますが「お客様のために絶対にやりきる」というDNAは、昔から当社に根付いていますよね。お客様が何を求めているかをいかに汲み取って、それに対してどう最善のサービスを提供していくか。それを一人ではなく、セクションの垣根を越えてチームで行えることも、我々の強みになっていますよね。
平岡
そういうことだと思います。また、当社の別の特徴として、何か手詰まりになった時に、ワクワクとできる人が多いことが挙げられるのではないでしょうか。実際に私もそういう人間です。
佐波
これまでにそういった経験が多かったのですか?
平岡
海外経験が長かったので色々な経験をしましたね。ある大手企業様の機械設備をロシアのサンクトペテルブルク港へ運んだ案件なんかは、よく覚えています。貨物を着ける予定だった港が極寒で凍ってしまったんです。でも、納期は絶対に遅らせることができないので、どうすればいいのか必死で考えました。そして、ネットワークをフル活用して、何とか当時世界で一番大きな飛行機をチャーターして間に合わせたのですが、大変な中でも考える過程を楽しんでいました。
佐波
私たちの仕事は、目的地にスケジュール通り届けることが大切であり、あらゆる手段を使って手配をする仕事です。もちろん様々な条件はありますが、その中で「最適を考える」ことを楽しめる人には向いていますよね。

STORY 03

それぞれが考える大切な力

松岡
お二人は我々の事業において、どんな力が大切だとお考えですか?
佐波
私たちの仕事に特に必要な力は「聞く力」だと思っています。「自分はこう思っていても、相手はそう思っていない」ということは多々ありますからね。
松岡
スタッフもお客様も十人十色ですもんね。
佐波
本当にそうなんですよ。「聞く」には少なくとも3つあると思っており、普通の聞くである「hear」があり、きちんと聴きなさいという「listen」があって、あとは分からなければ尋ねなさいという「ask」がある。その3つをしっかりとできれば、すれ違いが起こるということはないと思いますね。
平岡
確かにそうですね。一方で私がどんな力が大切かと問われれば「興味を持つ力」と答えますかね。一人の人と会ったとして、その目の前の人にはご家族がおられるだろうし、子どもがいたり、親御さんもいるだろうし、その人の話しに興味を持とうとすると、色んなものが見えてくるんですよ。仕事としてお客様という意識のみで話をしていると商売だけになってしまうのですが、その方ご自身に興味を持つと、もうちょっと深くまで知ろうとするでしょう。それが、かけがえのない信頼をつくる始まりになると考えています。
松岡
目の前の人に興味を持つことは、私も大切な力だと思います。また、個人的には「個」を大事にすることも必要だと考えています。それは自分の言いたいことや考えをきちんと表に出して「言う」ということです。それが正しいか間違っているかは色々な判断や基準があると思いますが、まずは自分の価値観や個性を大事にしてください。そして、働く人がどう考え、どう行動するかということを、会社としては大切にしながら、人材育成をしていくべきだと思っています。

STORY 04

真のグローバル企業を目指し、「KLLだから」を増やしていく

佐波
コロナ禍が落ち着き、通常の世の中に戻りつつある今、これまでよりもさらに幅を広げていかなければなりません。海外代理店との関係を強化し新たなビジネスを獲得していくこと、お客様が何を求めているのかをより考えることが必要でしょう。だからこそ、これから当社に入社される方には「考え、気付く」ことを大切にしてほしいと思いますね。そして、自分の考えや想いをしっかりと伝えられる人になってほしいと思います。
松岡
KLLはグローバル企業ですから、考える人、気付ける人は、これからの当社には必要な人材だと思います。しかし、世界中にネットワークを持って物流を行っているのですが「グローバル企業というものが何をもってグローバルなのか」、実は今も私は自問自答しています。
平岡
日本の企業が海外で、日本的なサービスを日本人の手で提供するという形で「日本人の経営者が、ナショナルスタッフを使って提供することがグローバル企業だ」という一面もあるのは事実ですが、それはごく一部のグローバル的な運用の仕方でしかないですからね。
松岡
そうなんですよね。「真のグローバルな企業」とは、やはり自社の従業員でいかに会社を経営していくかだと思うのです。だからこそ、これからはより自由に海外を行き来しながら、あらゆる場所で活躍できる環境づくりに力を入れたいと考えています。そして、これから入社される皆さんは、ぜひ「自分の価値観」を大切にしていただきたいです。そうすればきっと、世界中で新しい物流ビジネスがどんどん生まれてくるはずです。
平岡
私が一番大切だと思うことは、会社の成長だと思っています。お二人の言うような人材が入社されれば、会社も発展し、成長し続けていけるのではないでしょうか。半導体、自動車産業、航空機部品、食品といった部分がKLLは強みですが、まだまだ増えていくでしょう。例え失敗をしても「自分はだめだ」とか「誰それのせいだ」と考えるのではなく、あきらめずに挑戦をし続けてください。ますますグローバルに、KLLだからできることをぜひ増やしていってほしいと思います。きっと未来はいいものになっていくはずです。