誰も知らない新しい手配を
ゼロからつくりきる

海上業務部 輸入NVOCC課
2019年入社 / 現代教養学部 英語学専攻 卒
坂本 早希 SAKI SAKAMOTO

PROFILE

英文学や英単語の成り立ちなどを大学で学び、海外ボランティアにも参加。その経験から日本だけでなく、海外の役にも立ちたいと考えて国際物流業界を選択した。海外の支店数が多いだけでなく、緊張により面接で自己紹介を失敗したにもかかわらず、微笑んで和やかな雰囲気にしてくれたこともKLLに入社を決めた理由になった。

現在の仕事内容

現在担当しているのは、海上貨物サービスにおける輸入業務です。まず、当社の営業担当がお客様から輸入業務の依頼を受注します。その後、CS(カスタマーサービス)がスケジュールの管理や通関などのやり取りをお客様と行い、私たちNVOCC課は主に「到着通知(アライバルノーティス)」の発行を行います。これは「こういうモノが輸入されます」という案内を現地から受け、輸出の際にかかった費用や運賃、港湾費用、貨物内容などを記載する書類です。このアライバルノーティスに不備があると、通関がスムーズに許可にならなかったりするので、現地との確認はできるだけ分かりやすく簡潔に行うことが重要です。

STORY 01

言葉の意味さえ分からなかった、はじめての仕事

入社して3年目の頃、アメリカからSOCコンテナで貨物を輸入するという案件に携わりました。海外から船で貨物を出荷する場合、船会社さんが持つコンテナを使用することがほとんどなのですが、この時は船会社さんのコンテナが不足していたんですね。そこで、荷主であるお客様がご自身でコンテナ貸し業者さんからコンテナを手配されました。そのように手配されたコンテナをSOC(Shipper's Own Container)コンテナと呼びます。
しかし、このSOCコンテナは私が所属するNVOCC課では過去に取り扱ったことがなかったのです。そのため、私もはじめはSOCの言葉の意味さえ分からない状態でした。ですが、任されたからにはやり遂げたい。そんな気持ちでこの仕事に取り組みました。これまでにやったことがない仕事を成し遂げることが出来れば、私個人だけでなく会社の成長にもつながっていく。そんな期待を持てたことで、常にモチベーション高く仕事を進めていくことができました。

STORY 02

プロとしての責任を果たすために進む

このプロジェクトで一番大変だったのは、とにかくすべてが手探り状態だったことです。まず、SOCコンテナでの輸入は、通常の輸入と比べて書類の数が多くなります。船会社さんからすると自分たちの船に余所のコンテナを載せることになるわけですから、様々なことを確認する必要があるのです。「このコンテナは容器で通関しますか?また、このコンテナ自体を輸入しますか?」など、船会社さんからは今までに聞いたことがない質問をされ、その意味を理解できず、あたふたとしてしまったことを覚えています。NVOCC課でもはじめてのことなので、社内に聞ける人もいませんでした。
自分でなんとかするしかないと覚悟を決め、意識をしたのは「分からないことは、正直に分からないと言う」ということです。口で言えば簡単なことですが、人間はどうしても取り繕ってしまうもの。でも、お客様の大切な貨物を輸入するのですから、間違えるわけにはいかない。いつも以上に気を引き締め、船会社やコンテナ貸し業者の方とコミュニケーションを取ってみることにしました。

STORY 03

業務の本質を知ることで成長は促進される

それまで、日々上司や先輩を頼りながら仕事を進めており、社内に聞ける人がいるから安心しているところがありました。それは、KLLのいいところではあるのですが、今回のプロジェクトでは「自分で考えて、道を切り拓く」ことを学べたと思います。なぜこの作業をやらなければならないのかを知るために、船会社の担当者の方に理解できるまで質問をする。そして、とにかく進めてみる。そうやって取り組めたことで、普段の業務もその本質を理解する癖がつき、それまでよりも手配がスムーズにできるようになったと感じています。当時、心の支えになったのは船会社の担当者の方です。私が正直に、はじめてで分からないことを伝えると、「そうですよね、難しいですよね。」とフランクに色々なことを教えていただけましたから。
その後、SOCコンテナに関するマニュアルづくりにも取り組ませてもらい、KLLとしてのよい事例にもなったと思います。若手のうちに手配の流れをゼロからつくれたこの経験は、今の自信へと確かにつながっています。

ある1日のスケジュール

9:00
出社。メールや
TODOリストの確認。
10:00
アライバルノーティスの作成。現地からの書類を確認し、船会社から書類を入手後、貨物到着案内を作成。書類に不備がないかを確認し、社内やお客様へご案内。
12:00
チームメンバーや同期とオフィスタワー内でランチ。
13:00
船会社へ貨物リリースの依頼をする。
14:00
アライバルノーティス作成。引き続き社内や現地とのメールのやり取り。
18:00
退社

今後の目標

今回のプロジェクトでは、自ら新しいノウハウを習得することができました。これは、確実な成長につながりましたが、まだまだ業務サポートの仕事は奥が深いので、先輩たちに追いつけるように様々な仕事にチャレンジしていきたいと思っています。そして、チームで動く現在の部署で「私がやります」ともっと自信を持って言えるようになっていきたいですね。また、これまでに輸入の経験しかしたことがないので、ゆくゆくは営業部で輸出入の一連の手配をやってみたいと思っています。そうすれば、フォワーダーという業務の全体を理解することにつながり、より大きな成長ができるはずですから。そのために、学ぶ姿勢と社内外を問わないコミュニケーションを大切にしていきたいです。